Vol.1 FIELD-07~Episode 3~

第3話
「最高の挨拶」

 

 7/30今日はニセコから洞爺湖を越えて、室蘭の街まで行く予定。しかし、昨日と同様今日も山道で平地よりも相当時間がかかった。
しかも、ニセコの山を登った道をそのまま下ればもっと効率がよかったのに、せっかく北海道に来て同じ道を通るのは嫌だった僕は、意地を張ってわざわざ遠回りした。

 巨大な山であるニセコアンヌプリとその横にそびえるさらに巨大な羊蹄山の谷間を走行したのが間違いだった。そのことで予定よりも大幅に時間のロスをくらってしまったのだ。
そしてようやく隣の町、真狩村(細川たかし出身の町だよ^^;)を超えて留寿都村に入り、洞爺湖につながる国道230号に合流した時はすでに4時をまわっていた。

 この時点で今日の予定の半分も通過してないようでは、今日中に目的地である室蘭へ行くのは無理だと判断した僕は計画したコースをすべて一日遅らせることにした。

「まあ、一日ロスしても三日までは予備日をとってるから大丈夫や。」
と思いながらも不安であった僕(笑)。

ところでその予定表とは次の通りである(下記参照)無理がないように一日でだいたい100km以内としてそれでも無理の時用に予備日を三日に設定した。

なお、この計画表は例の本、「サイクル野郎2500キロ」にかなりの影響を受けて作ったルートなので、その本の主人公であるチャリダーが訪れた場所は僕も絶対行こうと思っていたため、その人の訪れた場所のほとんどがスケジュールに組み込まれている。

だから北海道一周だけど、本当はそれよりよりももっと長い距離になっている。(贅沢な旅だ・・^^;)

 では話に戻りましょう。今日の予定を二日に分けたのはいいが、そうすると今日の到達地点に上手い具合にキャンプ場があるかという心配があったが、とにかく今はこの山道から脱出することを考える方が先決だった。

 留寿都村に入り国道230の山道を走っていると、ようやく洞爺湖がみえてきた。

「それにしても変わった湖やな~」と思った。湖の真ん中に奇妙な形をした山が立ってる。僕のいるこの山からその湖が見えた。

「とりあえず今日はあの湖までは走ろう」と僕は自転車に乗った。

そして、やっと洞爺湖に着いた頃にはもう夕飯時を回っていた。
 コンビニで弁当を買ってきてその湖の前で食べながら、今日のキャンプ場を探そうと、僕はしばらく地図を眺めていた。

地図を見ると洞爺湖の周りには5つのキャンプ場があり、なるべく無駄なく次の目的地に行けるように、この場所から一番近い、珍小島キャンプ場を目指し、そして僕はまた走りだした。

Vol.1 FIELD-07 Episode 3

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