風呂から上がると食堂のとなりにあるみんながくつろぐ部屋に僕は行った。
そこにはさっき食堂でみたかわいいオネーサンがいたいた。
僕はその部屋に置いてあったノートを手に取った。
それは今までこのユースに宿泊した人によって書かれた寄せ書きみたいなものだった。
ページをめくると
「今日みんなで見た北の国からの宮沢りえの入浴シーンがよかった」とあった。
僕はそのページで手が止まった。
「なにぃ!!?みんなで見た?ここでそんなイベントがあるのか?」
そう思ってさっきのかわいいオネーサンにそれを尋ねた。
(もちろんそれはただ単にその人と話がしたかったからでもあるが・・)
どうやらそれに書いてあった日は「北の国から」が放送された日だったのでその日だけそういったイベントを行ったらしい。
それについては残念だったがそのことを僕に話してる時のそのオネーサンの笑顔がまためちゃくちゃカワイかったので僕はとてもハッピーになった。へけけ。
その人はまさしく僕の好みタイプだったのだ。
僕は寝室に入るとさっきのツッコミニーチャンとしばらく話をした。
そしてその人は自分の持っていたホクレンの旗を「いらない?」と僕に聞いてきた。
僕はすでにその旗は3色とも全て持っていたが、
「もしもこの先の旅でカワイイ女の子がその旗を欲しいと言って来た時のためにダブってても損はない」
と思い、その旗をもらうことにした。
翌朝、そのツッコミニーチャンはすでに旅立っていた。
僕の荷物の上には昨日そのニーチャンが僕にくれると言っていたホクレンの旗がちゃんと置かれていた。
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朝早く出て行ったにもかかわらずちゃんとそれを憶えて僕の荷物の上に置いて行ってくれるなんて、「マメな人やな」と僕はそれを有り難く頂戴した。
その後僕は朝食をとるため食堂に入った。
昨夜食堂で一緒に話しをした人たちはもうほとんどだれもいなかった。
そうそう、あまり愚痴りたくはないがそう言えば、豊満な体つきでいかもアニメオタクみたいな奴(何を隠そう、僕は特撮オタクだが)が僕の前にいて、めっちゃカワイイ女の子と一緒に座っていた。
そしてそいつは二つ出されたティーカップを
「二つもいらないんだよ」
と言って一つカップだけに紅茶を注いでそのカワイイ子と回し飲みをしていた。
それを見て無性に腹が立った僕は、いけない人間でしょうか?
「なんであんな奴と~目をさませ!カワイ子ちゃんよ!」
朝食が済むと僕は荷物をまとめて出発のしたくをした。
そして、今ではもう誰もいなくなった僕らの泊まった寝室をあとにした。
ユース出て坂を下りようとした時、昨夜ここに泊まっていたであろう2人組みの女の子がいた。
偶然にもその人たちは僕の家の隣町に住んでいる人たちだった。
やはりユースに泊まるといろんな人に出会う。
僕は少し話しをしてその人たちと別れた。
そして
「俺がまたいつかここに来た時また会えたらいいな・・・」
と僕はここで働くあのかわいいネーサンにも(心の中で)別れを告げたのだった。