Vol.4 EAST-12~Episode 18~

今日走る予定の20kmがそのまま明日にくりこされるのは痛いが、泊まる部屋を見て、その考えが変わった。

僕はこの最東端の地で一夜を明かすことにした。それから千円で泊めてもらうための1つの条件である「そこで食事する」ということを果たすため、そのラーメン屋で夕食をとることにした。
僕はカニラーメンを食べた。
この辺りではカニは安く手に入るらしいが、僕には千円もしないラーメンにデカいカニが入ってるそのラーメンはお得だった。

部屋にはチャリダーがあと二人くらい入って来て僕と一緒に泊まるかも知れなかったが結局ありがたく僕一人でその部屋を独占することになった。

部屋でくつろぎながらテレビを見た。
その日は日曜だったのでこち亀がやっていた。
内容は両サンの子供のころの話でナントカ橋を見に行くとかだった。
そして9時からはエイリアン2を見た。
その場所でたった一人で見たのでその後少しコワくなったが(特に最後死んだはずのエイリアンが生きていていきなり現れてオッサンの上半身と下半身が真っ二つにされてしまうシーンで。)それでもひさびさにテレビが見れて上機嫌だった。

僕はその夜、暖房は使うことなく朝をむかえた。
(そりゃそうやで。いくら寒いといっても夏やで。)

それにしても今日は根室市に入って不気味なオーラに包まれていたがそれはただ天気が悪かったのとその近くにごみ捨て場があったからだけなのだ。
でも一度そんなオーラに包まれてると感じたがために根室市街までイヤな空気に包まれている街と感じてしまったのだ。
天気によって街も景色もよくも見えたり悪くも見えたりするものだから不思議だ。
そして何度も同じ道を回ったこと、それはただそこは環状になっていただけで納沙布岬へ通じる道を見逃してしまったのも実は僕がちょっと方向音痴だったからなだけだ。(こんなんでよく旅やってるわ)
ちゃんと訂正しとかなきゃ根室市に住んでる人に悪いですもんね。

さて、今日最東端まで到達してまた1つの目的が消えたが次は最北端の地稚内に向かう。
僕はこの旅でなるべくここを最後にもってきたかったためにルートもそういう風に設定したのだ。
だから僕にとって最北端に行くことは今回の旅の最終目的なのだ。(その後は札幌まで降りて帰るだけになるのだから。)

最北端地ではどんなことがあるのだろう。

また、今回の旅で行く予定はしてなかったがその地から少しフェリーに乗って行く所に礼文島がある。
そこは北海道3バカユースの中でも最強のバカさを誇るという噂の礼文の桃岩ユース。僕はそこに行ってみたくなった。
予備日もとってあるので行けるはずだ。
しかしそれは予定通りのペースで稚内まで行けたらの話。
なんとか頑張ってみよう。

と、ついに僕は最終目的地に向かうための切符を切ったのだった。

NORTH TOURING’96
Vol.4 EAST
~東端~

Vol.4 EAST-12 Episode 18